CMW試験
受験資格 一級時計師又は同等と認められる者(CMW有資格者・支部長の推薦が必要)
一次試験
一日目 学科試験 5時間
時計の歴史・金属材料・物理・電気・歯車理論・調速理論・力学等 250問位
二日目 天真・巻真別作 8時間
最も厳しい部分 天真ホゾ 径 0.12mm
許容誤差 5/1000mm
係数 5000
最も緩い部分 巻真の長さ 長さ 25mm
許容誤差 0.1mm
係数 300
許容誤差を超えた数値に係数をかけた数値が減点
すべて70点以上で合格 二次試験に進む
二次試験 3日間で
懐中時計は
平均日差 ±10秒以内
最大姿勢差 ±15秒以内
最大日較差 ±5秒以内
最大復元差 ±5秒以内
(変形させられた部品の修正・アンクル爪の調整・天真をの作製)
腕時計は 平均日差
±20秒以内
最大姿勢差 ±30秒以内
最大日較差 ±10秒以内
最大復元差
±10秒以内
CMW試験について
旋盤・懐中時計・腕時計を初めて1年と試験迄の1〜2か月でCMWを受験しました。東京会場では一次試験は11名が受験し、平均年齢は30歳以上(1級時計師の受験の実務経験は当時12年だったと思います)と思われ、最年長の人は50歳は過ぎていたと思われます。
二次試験は前年の二次試験の不合格者を含めて5名でした。
天真の加工精度(学科共最高得点)や自分で考えて制作した大物時計の歯車を加工した天輪の中心を出す部品を使用した事で、天府の横振れも無く、初めて精度を測定した段階で姿勢差は、新品の時計並みのPL(竜頭左)が15秒前後の遅れでしたので、分解・洗浄・熱乾燥・組立、時計を1日動かしても振り角は長孤(220度以上)と思われますので、エヤリーの定理に基づき、長孤でPLだけが進みになり、他の位置では遅れの方向になるように、スクリューネジで片重りを付け、数分で要求精度の姿勢差(15秒以内)が半分位に収まったので、平均日差が±10秒以内に為る様に精度調整して腕時計の修理に入る。
腕時計はヒゲゼンマイが引っ張り出されており、ヒゲゼンマイを修正して姿勢差を測定すると要求精度内に収まりそうなので、無理に姿勢差を小さくする事をせずに(気温が高い時に長時間時計をいじる事は、手から汗などの湿気が機械に錆を発生させる・翌年の認証式の総評でも、錆が発生した人が多くいた等と話していました)、分解・熱乾燥・磨き・組立後、要求精度の平均日差に収まる様に精度調整して終了。
合格基準は、全て70点以上で平均点数が75点(700満点の525点以上で合格
合格者の割合は受験者4人に1人位の割合だったと思います。
自分の得点は、平均点が90点に少し足りなかった89.7点(90点より少し低いと記憶)火災により得点表消失)